子宮頸癌ワクチンによる頭痛もあり得ます。
2013年に子宮頸癌ワクチンがいったん定期接種として始まった後、様々な副作用や後遺症が問題になった事はご存じかと思います。そのため、早くも同年6月の時点で、厚生労働省は接種勧奨を中止しています。その後、未だ有効性と安全性に議論があるにもかかわらず、2022年4月から積極的接種勧奨が再開されました。
例によって、外資系製薬会社と御用学者による必死の攻防の結果でしょうか?
子宮頸癌ワクチンの副作用は様々なものがありますが、頭痛の発症率は10%から50%未満とされています。1)
症例
元々片頭痛のある19歳の女性です。
2024年秋に子宮頸癌ワクチンを接種、直後から倦怠感と眠気が続くようになりました。また、後頭部を中心に強い頭痛が出現し、ほぼ毎日のように繰り返し起こる状態でした。そして、横浜脳神経内科を受診しました。
頭部MRA検査で脳の血管を撮影しました。
後大脳動脈という血管が細くなっており、可逆性脳血管攣縮症候群と診断しました。そして、子宮頸癌ワクチンとの関連は充分考えられます。
新型コロナウイルスワクチンや帯状疱疹ワクチンと違い、有効性と安全性の評価は出ています。2)しかし、接種すべきかどうかは個人個人が慎重に検討する必要があります。
参考
- 1) 北九州市|子宮けい癌ワクチン接種後に現れる可能性のある症状
- 2) Susanne K Kjaer, Christian Dehlendorff, Federica Belmonte, Louise Baandrup. Real-World Effectiveness of Human Papillomavirus Vaccination Against Cervical Cancer. J Natl Cancer Inst. 2021 Oct 1;113(10):1329-1335.
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